激安の中華カーボンフレームでロードバイクを組み上げる記録です。

2010年9月6日月曜日

スポークを組んでみよう(その6) 仮組み 六本組の解説

スポークは1本単位で販売してくれるサイクルショップタキザワで購入。
レスポンスも早いし、カタログを送ってくれるし、本当にありがたいお店だ。

前輪はラジアル組(0 cross)なので簡単。
ハブのフランジの内側からスポークが出るように外側から刺してリムに届かせ、ニップルで仮止めする。
スポークのねじの部分にはシリコングリスを薄く塗っておいた。


左右交互にリムに仮止めしていく。


問題は後輪。
非フリー側は前輪と同じくラジアルなので、同じようにフランジ外側から刺して内側に出す。
リムへは穴1つ飛ばしで仮止めしていく(フリー側の分を空けておく)。

フリー側は6本組(3 cross)。これがややこしい。



6本組み3クロスを単純化して書いてみた。
赤スポークはフランジの外側から内側に通す。
青スポークはフランジの内側から外側に通す。

赤1を基準として考える。
ハブ穴を一つ飛ばして、赤3を赤1から4番目のリム穴に。赤1と赤3の間のリム穴は3つになる。
さらにハブ穴を一つ飛ばして赤5を赤3から4番目のリム穴に。赤3と赤5の間のリム穴は3つになる。

青スポークはフランジの内側から外側に通されリムに達する。
赤1とペアになるのが青6。

青6はほぼフランジ上で赤5と、すこし離れて赤3と交差する。
交差するといっても、青6はフランジの外側で、
赤5・赤3はフランジの内側なので、接触しているわけではない。

青6が唯一接触し交差しているのが赤1である。
青1はフランジ外側から出てリムに達する。
赤1はフランジ内側から出てリムに達する。
青1が赤1を外側に押すように接触して交差している。

3クロスというから接触しているのが3カ所だと思い込んでいて、
悩んでしまったが、結局こういうことらしい。

1番目と6番目が実際に接触して交差している、このパターンを
6本取りとか6本組みというらしい。

ホイールを組んでみよう(その5)スポーク長計算

早速スポーク計算器に接続し
これまでに計測した値を入力する。

No. of spokesは32に

No. of intersectionsは前輪はラジアルなので 0、後輪は非フリー側もラジアルなので0、
後輪フリー側が3( 3クロス=6本組み)とする。

これで計算させた結果。

Open Pro 前輪 282mm 後輪非フリー側 279mm 後輪フリー側 292mm
Reflex  前輪 284mm 後輪非フリー側 280mm 後輪フリー側 294mm
R-50  前輪 287mm 後輪非フリー側 284mm 後輪フリー側 297mm

となった。

ホイールを組んでみよう(その4)ハブの計測

ハブで必要な数値はPCD(Pitch circle diameter)、Flange distance、Ø of spoke hole



PCDはスポーク穴の中心から測定する。
HB-5700は 38mm、FH-5700は 45mm。

スポーク穴の直径もわかるだろう。2.5mm。

問題はFlange distance。
これはハブの中心からフランジまでの長さ。

実際の数値は、ロックナット間距離/2 - ロックナット〜フランジ間距離 で求める。
リアハブは左右非対称になっており、フリー側は短くなる。

シマノのカタログに載っている値は中心からフランジ外側までの距離。
フランジ中心を測定すると
HB-5700 34.5mm
FH-5700 非フリー側 35.5mm フリー側 18.5mm
だった。

ホイールを組んでみよう(その3) ERDを求める

ホイールの構成は、ハブとリムが決まっているので、32Hか36Hとなる。
できるだけ軽くしたいので、32Hに。

前輪はラジアル組に決定。

後輪は普通ならば3クロス(6本取り)だが、
それでは面白くないのでフリー側は3クロス(6本取り)、
非フリー側はラジアルで組むこととした。

スポークの長さを計算する。

DT SWISS Spokes Calculato
で計算するのだが、いくつか必要な数値がある。
リムでは ERD(Effective Rim Diameter)
ハブでは PCD(Pitch circle diameter)、Flange distance、Ø of spoke hole

ERD:
有効リム径。
いくつかのリムの値は登録されており、MAVIC Open ProのERDは605mmとなっているが、
それよりも短めのほうがよいというネットの意見あり。

単純にリムの内径を測るのではなく、リムにニップルが入った状態で
スポークを設置したときの長さがERDとなる。スポークの頭は1mmほど凹んでいるので
この長さ分も短くなる。

ERD = リム内径 + 2 x (ニップル長-ニップル突出長-へこみ深さ)

ニップル突出長はリムにニップルを差し込んだ状態で測定する。


ニップル長は12mm。凹みの深さ 1mm。

Open Proは リム内径 593mm、ニップル突出長 7mm
ERD = 593 + 2 x (12-7-1) = 601 mm

Reflexは リム内径 604mm、ニップル突出長 7.5mm
ERD = 604 + 2 x (12-7.5-1) = 611 mm

ARAYA R-50は リム内径 611mm、ニップル突出長 8mm
ERD = 611 + 2 x (12-8-1) = 617 mm

となった。

ホイールを組んでみよう(その2)必要なもの

参考にしたのは、なんといっても、「ロードバイクの科学」。
これがなければホイールの手組なんていう挑戦はなかった。

部品はだいたい決定。
必要な道具は、、、

振れ取り台
 ミノウラのMINOURA TRUE-PRO2 COMBO 折りたたみ式振れ取り台 セット
楽天で9700円。これは絶対必要。もっと高いパークツールのものもあるが、
ちょっと必要ないかも。

ニップル回し
 ミノウラのセットにも含まれているが、これは使いにくい。
パークツールのスポークレンチが絶対的なお勧め。
4種類あるが、1.8mmのスポークはニップルの幅が3.4mmになり、ゲージでいうと#15。
赤の3.4mm(♯14/15用)を使用することになる。

テンションメーター
 スコープの張り具合を数値化してくれる優れもの。
パークツールのTM-1の一択。

あとは少量のグリスと根気と時間。

ホイールを組んでみよう(その1)部品選定

すっかりご無沙汰だったが、中華カーボンロードバイクは健在だ。
週1回程度しか乗れていないが、順調に耐久試験をこなしている。

これまでは使い回しのシマノのWH-R500を使用していたが、
ホイールを新しくすることにした。

無難に完組みという路線もあったが、CCPの狙い(low price, high performance)
からして、やはりここは手組みでいくしかない。

いろいろネットで情報を仕入れると、
クリンチャーのリムはMAVICのOpen Proの一択という感じ。
同時にチューブラーも組もうと調べたところ、よさそうなのはMAVICのReflex。
さらに、廃物利用のARAYAのR-50というチューブラー用リムを活用することとした。

ハブはUltegra(5700)か新105(5600)でよさそう。

スポークはフツーのDT swiss チャンピオン 1.8mmを予定。